手数料だけではない証券会社の「公平な」選び方

美人投票は学生・就活生やビジネスマンに知っておいて欲しい概念

目の前じゃいいにくいよね 仕組み・注文

株式投資の本質は美人投票にあり

そのほか人間の行動と株式投資に関する学説としては、かつての大経済学者ケインズが指摘した美人投票が有名です。

美人投票の知識は投資だけでなく就職やビジネス全般で役立つはずです。

その美人投票は「本気」で行われているか

美人投票とは、新聞の読者は紙面に掲載された美人コンテストの候補写真から美しいと思う数枚を選び、その投票が全体の投票結果上位に近ければ賞品をもらえるというものです。

このとき投票者は自分が美しいと思う写真を選ぶというより、他人の好みを考慮したうえでもっとも多く票が入りそうな写真を選ぶはずです。そうでないと賞品がもらえないからです。

つまり、投票者は商品がもらえるから他人の好みを考慮するなど真面目に投票するのであって、もし何の報酬もなかったらいいかげんな投票に及ぶ場合もあるということです。

実際、予想的中者に対して商品が何も出ない美女・美男コンテストでは明らかに相応しくない人物が面白半分で選ばれてしまった事例が見られます。

また、プロ野球のオールスターのファン投票でも相応しくない選手が選ばれてしまった例もあります。

この点、株式投資は自分の大切な資産が大きく左右されるものなので、普通は面白半分でやらず本気で予想するはずです。

つまり、株式投資はお金がかかった美人投票のようなものなので、投資家は自分が上がると思う銘柄を買うべきというより、多くの他者に買われそうな(需要の大きい)銘柄を買うべきだということです。

美人投票って株式投資ではいつもあてはまるのかな?
いや、実をいうと美人投票は割と短期の発想なんだ。たとえば、人気タレントなんてものは時代によって移り変わるよね。これと同じで、ある2週間ではとてつもなく買われていたのに他の時期では弱いという無配銘柄があったりする。
確かにアイドルの選挙結果は時代によって変わるし、株価の上昇・下落ランキングを見ていても期間(日・週・月・年)によってメンツは違ったりするね。情報が多すぎてなんだか振り回されそう。
長期投資は短期的なランキングに振り回されにくいよ。長期的に見ると、株価は大きく上がらないとしても配当が安定して多い銘柄もいいかもしれない。美人投票は1回ごとの投票にすぎないけど、株式会社は継続性(会社経営が今後も続くこと)を前提に経営しなければならないし、株式は配当や優待を継続的に受け取れる財産的な権利があるものだからね。

売れるゲームは完成度が高いとは限らない

美人投票の知識はビジネスマン全般で役立ちます。

なぜなら、たとえば自分にとって魅力的ではないゲームソフトばかりを供給している企業であっても、それを魅力的だと思っている消費者が多くいれば業績は上がり、それに沿って投資家からの人気も上がって株価は上がるからです。

一般にゲームソフトを評価する際に、ゲームに造詣の深い人は、ストーリー、キャラ、難易度などゲームの出来に注目しがちです。

しかし、投資家はゲームソフトが売れるか売れないか、そしてそのゲーム会社が他の投資家からの人気・期待を集めるか集めないかに注目します。

前者はゲームを文化・芸術作品のような形で見ている一方で、後者はゲームをビジネスとして見ているのです。

そのため、前者に近い性質をもつ人、たとえばゲームづくりに憧れを抱いていた学生がいざゲーム業界に就職してみると、出来のよいゲームよりも売れるゲームをつくることばかり求められて幻滅したというのも聞き及ぶ話です。

出来のよいゲームは売れるゲームとイコールで結ばれるとは限らないわけです。

ビジネスと文化は別物だと割り切るべきかな?
糸井重里さんは「好き」「文化」をもとに仕事をやっている感じだけど、それは「株式会社ほぼ日」という上場企業にまで発展している。うらやましい才能だね。

これで第6章はおしまいです。次の章からはどのような投資スタイルをとるべきか、そしてどのような銘柄を買えばよいのか教科書的な正攻法を示していきます。

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