詐欺の常套手段であるポンジ・スキームにはご用心

詐欺師の見た目は信用できるか

さて株式投資とは対照的に預金のリスクは全体的に低いですが、その分リターンも低いです。日本の高度経済成長期には普通預金の金利が3%もありましたが、それは例外であって一般にリスクとリターンは比例する傾向があるのです。

それゆえ、リスクは低いにもかかわらずリターンが高いとうたっている金融商品はかなり怪しいわけです。

その配当は事業活動の利益から得られたものか

この種の投資詐欺でよくあるのは、出資した当初は出資先から高配当(=別の出資者から集めたお金)が支払われるなど周囲の人間にも出資をすすめるほどのリターンだったにもかかわらず、のちに途絶えて人間関係でも大損を被るというパターンです。

ポンジスキームの典型パターン

詐欺師は自転車操業式にお金を集めつつ高配当を出して事業がうまくいっているように見せかけて自分を信用してもらい、賞味期限がきれそうになったら逃げるわけです。これをポンジ・スキームといいます。ポンジ・スキームは普遍的に見られる詐欺の常套手段です。

本来、配当は企業が事業活動の末に得られた利益から支払われるものですが、ポンジ・スキームの高配当は他人が支払ったお金を一時的にまわした見せかけのお金にすぎません。これは自転車操業の配当なので長持ちしにくいわけです。

ポンジ・スキームは違法なので、法を守ることが求められ皆から監視されている上場株の体系では普通は起こりません。

日本の上場株の中でもっとも高い配当利回りは年利で5%くらいです。ところが今まで話題になった投資詐欺事件(未公開株や預託商法など)では月利で配当利回り20%と元本保証を勧誘文句にしていたものもありました。

後者がいかに異常かは上場株を取引したことがある方ならすぐにわかるはずです。上場株への投資経験はこういうところでも役立つわけです。

詐欺の常套句

強盗は他人の財物を無理やり奪うものですが、詐欺はだましの一種ですので信用させながら金品を自発的にわたしてもらうわけです。一度だまされると、業者からだましやすい人物と見なされて「カモリスト」に登録されるというのも聞き及ぶ話です。

この手の詐欺では違法行為である「断定的判断の提供」が使われがちです。これは、金融商品の販売者が「絶対に(かならず、確実に、間違いなく、100%)儲かります」という類の断定的な発言を用いて勧誘することです。

値動きが不確実な金融商品の勧誘においては不確実な事象を確実かのように吹き込んではいけないのです。

また「元本保証」という勧誘文句もセットで使われることがあります。しかし、元本を保証してお金を集める行為は、出資法という法律で銀行や信用金庫などの特定条件下でしか認められていませんので「元本保証」という甘い言葉には皆さまご注意を。

詐欺にあってもお金を取り返せればいいのですが、今までニュースになった詐欺事件を見てみると大して取り戻せていないのが大半の現実です。

次に、これまたリスクと関係しているプロスペクト理論について見ていきましょう。見慣れない用語かもしれませんが、そんなに難しくないですし意外と面白いところです。

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